作者から筆が奪われ、永い冬が訪れた。 色欲の悪魔は読者の人間を黙らせた。 時は経ち、次第に春の香りが訪れる頃になった。 いつもなら、界隈は暗い闇から桜色の吹雪に変わるはずだったのだ。 そして春はまだ、来ない。